消費者信用ビジネスの研究
片岡 義広 /山本 真司
ビーケイシー 刊
発売日 2001-11
消費者金融業をテーマとした論文集 2002-10-29
書名に「消費者信用ビジネス」とあるが、実際は「消費者金融業」をテーマとした10本の論文を集めたもの。各々の論文によって、想定されている読者層が異なるように感じられた。ものによっては相当専門的である。全体の構成も体系的とは言い難い。ただ、こうした難点は、この種の書物にはつきものであろう。
読者によって本書に求めるものは異なるだろうが、消費者金融業の今後の展開に関心のある評者としては、第10章の「リテール金融戦略と消費者信用業」を特に興味深く読んだ。この論文の執筆者山本真司氏は、消費者金融業の経営戦略として、顧客指向の考え方、単一事業からの脱却を説いている。消費者金融の顧客層、現在の消費者金融会社の経営実態などに照らして、こうした取組が本当に有効なのかという疑問は残るが、消費者金融業の経営戦略は、正面から語られることがあまりないだけに、この論文には多くの示唆と刺激を与えられた。こうした戦略研究の枠組みを拡大して、信販、クレジットカードを含めた、消費者信用ビジネス全般にわたる経営戦略研究が深められるよう期待される。
証券化実務に必携、債権証券化問題研究にも 2001-12-22
消費者ローンの証券化に携わる人にとっては必読書。
実際に資産証券化を取り扱っている著者の現実に即した見解は市場参加者にとっての深い洞察を与える。
さらに詳しい情報はコチラ≫
PR